【ADHDでも大丈夫】なぜ部屋が散らかる?原因と「立ち止まっても大丈夫」な整え方

発達脳の片付け術

「片付けたはずなのに、また散らかっている」その現象には理由があります

朝、カーテンを開けると、まず目に入るのは床やソファ周りに散らばったままの紙類や物。
昨晩まとめたつもりの書類が、いつの間にか広がっている。

「やる気がないわけじゃないのに」そんな独り言を、
ため息の奥にしまい込んでいませんか。

ADHDの人にとって、片付けは意志や性格の問題ではなく、
脳の仕組みに関わることが多いです。

注意が別の刺激に向かいやすく、順序立ての途中でエネルギーが切れやすい。
それを知らないまま気合だけで挑むほど、疲れが溜まってしまうのは自然なことです。

ここでは「なぜ散らかるのか」を3つの視点から整理し、
今日から無理なく試せる整え方を紹介します。

結論から言えば、片付けは“終わらせる作業”ではなく、
生活の流れに混ぜ込む工夫です。

1. 完璧を目指すほど、最初の一歩が重くなる

ADHDの脳は「興味」や「感情」が動き出しのスイッチになります。
雑誌のような理想の部屋を思い浮かべるほど、脳はそれを“大きすぎる課題”として処理し、
スタート前に足が止まってしまいます。

これは怠けではなく、脳が自分を守ろうとする反応です。

だからこそ、目指すのは完成形ではなく、「いま、少し軽くできる場所」
私は自分の正面にあるスペースだけを毎朝整えるようにしました。

ティッシュを戻し、ペンを立て、紙を一山に寄せるだけ。
それでも視界のノイズが減り、「できた」という小さな実感が日々の支えになりました。

大がかりな片付けではなく、「狭い範囲 × 短い時間」で始める。
この切り替えが、止まっていた流れを少しずつ動かしてくれます。

2. 片付けは“判断の連続”だから、行き場の設計が効く

散らかる原因は、物の量よりも、
「行き場を考える回数が多すぎること」にあります。

「残す?捨てる?どこに置く?」
この判断が何度も続くと、脳はすぐに疲れてしまいます。

対策はシンプルです。
①一時置き ②定位置 ③保留
この3つを先に用意しておくこと。

郵便物はトレー、書類は黒ファイル、ケーブルは小箱。
迷った物は“保留箱”へ一時退避。
これは判断を先延ばしにするのではなく、判断の回数を管理する工夫です。

週末に5分だけ保留箱を見直す。
「期限切れ」「スキャンして破棄」「定位置へ」。
まとめて決めた方が、毎回悩むよりずっと楽になります。

3. 片付けを“イベント”から“流れ”へ

片付けを「やらなきゃいけない特別な作業」にすると、
始める前から気力を使ってしまいます。

だから、日常の行動に小さな整えを混ぜるのがおすすめです。

  • コーヒースイッチ:お湯を注ぐ30秒で、テーブルの紙を1束に寄せる。
  • 移動ピック:部屋を移るたび、床の物をひとつ拾って戻す。
  • 就寝リセット:寝る前に机の中央だけ空ける。

どれも“完了”を目指していません。
日常の動きに整える行動を混ぜるほど、「できた」という実感が積み重なっていきます。

よくある3つの場面と対処法

場面A:床に物が溜まっていく
原因:とりあえず置きの習慣。
対処:ドア横に「一時置きかご」を1つだけ設置。帰宅後は”そこにいれるだけ”にする。

場面B:リモコンや文具が迷子
原因:戻す場所が決まっていない。
対処:不透明ボックス+ラベルを貼って、考えずに1動作で戻せる収納にする。

場面C:夜にやる気が出ない
原因:脳のエネルギー切れ。
対処:タイマー3分。机中央だけ整える。

視覚ノイズを減らすと、集中しやすくなる

透明収納は便利ですが、ADHDの脳には情報量が多すぎることがあります。
不透明ボックスとシンプルなラベルで、「見えすぎない環境」を作りましょう。

よく使う掃除道具や布巾は、あえて見える位置へ。
出しやすさは、戻しやすさにつながります。

まとめ:立ち止まっても大丈夫。流れは取り戻せます

片付けは、性格を試すものではありません。
あなたの脳に合う手順と、戻しやすい流れを整えることです。

うまく進まない日は、休むサインとして受け取ってください。

今日できることをひとつだけ。
机の右半分、テーブルの中央、玄関の靴。
狭い範囲を軽く整えたら、その感覚を味わってみてください。

片付けは“終わらせる”ものではなく、“混ぜ込む”もの。
回数を重ねるほど、部屋も心も少しずつ整っていきます。

立ち止まる瞬間があっても大丈夫。
あなたのペースで、また流れを取り戻せばいいだけです。

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