仕事に慣れてきた頃から、なぜか苦しくなりました。
同じ仕事をしているのに、
自分だけ理解が遅い感覚が残るようになっていました。
そして気づけば、結果ではなく、
「自分の頭の出来」を毎日考えるようになっていました。
比較が始まったきっかけ
自分はゲームの専門学校出身。
周りは大学卒の先輩ばかりでした。
差別されたわけではありません。
理解の速度という現実が常にそこにありました。
試験でも同じでした。
社内資格の試験では毎回ギリギリ合格。
簿記3級は3回落ちました。
先輩は一発合格。後輩も一回で合格。
結果だけが並ぶと、どうしても比べてしまいます。
しかも私は、その後輩の試験対応を任されていました。
教える立場なのに、理解は自分の方が遅い。
その状況が、静かに積み重なっていきました。
心が折れた一言
休職前、再テストの話が出ました。
製品の理解不足がトラブルの原因だと言われました。
その流れで、こう言われました。
「高得点は当たり前だからね」
冗談のような軽い口調で、悪意はなかったと思います。
私はその場で「はい」とだけ返事をしました。
ですが、勤務終了後もその言葉が頭から離れませんでした。
もともと、理解の遅さを自覚していたからです。
点数の問題ではありませんでした。
自分の理解力が足りないことが、証明されてしまう気がしたからです。
「自分はこの仕事に向いていないのではないか」。
頭の中で、その言葉だけが何度も繰り返されていました。
逃げられない状態
会社は上場準備に入り、ルールが厳しくなりました。
以前は、裏で残業して知識の差を埋めていました。
分からない分は時間で補うしかなかったからです。
ですが、PCの起動時間が記録されるようになり、
それもできなくなりました。しかし覚えることは増え続けます。
業務、社内ルール、新しい仕様。
周りは普通に理解していきます。
同じ説明を聞いているのに、自分だけ進めていない感覚がありました。
「追いつけないかもしれない」ではなく、
「追いつけない」が現実になっていきました。
能力の差というより、理解が追いつく前に、
次の情報が来てしまう状態が続いていました。
また、勤務後はベッドに入ることが多くなりました。
仕事が終わっても、頭の中だけ仕事が止まらず、
考えないようにしても、止める方法が分かりませんでした。
休職して初めて分かったこと
休職に入り、ようやく考える余白ができました。
そして、最初に浮かんだのは安心感ではありませんでした。
「あれは自分の問題だけじゃなかったのかもしれない」
そんな感覚でした。
思い返すと、覚えることは常に増え続けていました。
業務、社内ルール、新しい仕様。
理解が追いつく前に、常に次が来る状態でした。
求められていた量が、
自分の処理できる量を超えていたのかもしれません。
距離を置いて異常だったのは、
自分ではなく状況だったとようやく分かりました。
比べるほど苦しくなる理由
当時は能力の問題だと思っていました。
ですが違いました。
- 理解の速さ
- 試験の点数
- 知識量
常に何かと比べられる状態が続いていました。
気づけば、何をしても
自分の評価が下がる感覚だけが残っていました。
今なら分かること
休職してから4ヶ月。少しずつ回復していきました。
能力が上がったわけではありません。
比べる情報に触れなくなっただけでした。
すると、不思議と理解しやすくなり、
集中できる時間も戻ってきました。
つまり落ちていたのは能力ではなく、
状態だったのだと思います。
最後に
もし今、周りと比べて苦しいなら、
能力の問題ではないかもしれません。
情報の量が多すぎて、
処理が追いつかなくなっているだけの可能性があります。
頑張る前に、一度だけ距離を取ってみてください。
休んで初めて、動けなくなっていた理由が分かりました。


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